【美容&健康コラム】 2024.03.05 Vol,153
管理栄養士 岩田 潤一郎先生
前回は
冬が旬のフグを使った「てっちり」について
お伝えしましたが、
今回は
見るだけで熱さが伝わる『チゲ鍋』について
解説していきます!
■そもそもチゲ鍋って何?
チゲ鍋とは
朝鮮半島の鍋料理「チゲ」を
日本で鍋料理として楽しむものです。
チゲという言葉は朝鮮語で「鍋」という意味なので
「チゲ鍋」は本来「鍋鍋」という意味になるため厳密には誤りです☝
チゲには
キムチチゲ、スンドゥブチゲ、カムジャタンなど
様々な種類がありますが、
日本で言う「チゲ鍋」は
キムチを入れて煮込むものが一般的なので
”キムチチゲの日本版”と捉えて良いかと思います。
※キムチチゲは具材を先に炒めてから鍋にする…という違いがあります
■チゲ鍋の歴史
朝鮮半島のチゲの起源は
高句麗時代(37年~668年)まで遡ると言われています。
獣肉や野菜を煮込んだスープを「ソルロンタン」と呼び
これがチゲの原型になったと考えられています。
その後朝鮮半島では様々な種類のチゲが誕生しました。
高麗時代(918年~1392年)には
キムチを使って作る「キムチチゲ」が、
朝鮮王朝時代(1392年~1910年)には
豆腐を使った「スンドゥブチゲ」や
ジャガイモを使った「カムジャタン」などが誕生しました。
チゲが日本に伝わったのは
江戸時代後期から明治時代にかけてです。
当時朝鮮半島から日本へ渡ってきた人々が
チゲの文化を持ち込んだと考えられています。
特に1980年代以降は
韓国ドラマや韓流ブームの影響で
チゲ鍋は日本全国で広く食べられるようになりました。
日本におけるチゲ鍋は朝鮮半島のチゲ鍋をベースに
日本の食文化を合わせてアレンジされています。
朝鮮半島のチゲ鍋より辛さが控えめに作られていることが多く
また、豆腐や豚肉など日本人好みの具材が使われています。
■チゲ鍋でダイエット
チゲ鍋は具材が豊富で満腹感を得やすく
辛味により代謝を上げるのでダイエットにもお勧めですが
いくつか注意点があります。
①具材選び
・肉類は脂肪の少ない鶏むね肉。豚肉はバラではなくモモ肉を。
・肉を魚介類に変えると、より低脂質に。
・食物繊維はネギ、白菜、えのき等をたっぷり。
・市販のキムチは砂糖が入っていないものを選ぶ。
②スープ
・キムチや味噌など塩分が多いものは浮腫みの原因になるので、スープは控える。
・市販のスープは塩分や糖質が多いので、できるだけ無添加のものを。
・ごま油は脂質過多になるので入れない。
③ 〆(締め)
・雑炊や麺類で〆ると糖質過多になるので、できるだけ少量に。(できれば控える)
・食べるときは豆腐や野菜をたっぷり加えて、かさ増しする。
これらの点を実践することで
チゲ鍋を美味しく健康的にダイエットに取り入れることができます。
ということで
今回で〈鍋ダイエットシリーズ〉は終了いたします🍲
次回からは
『高齢者に対するプロテイン活用』というテーマで
プロテインを深堀っていきたいと思います!
※鍋ダイエットシリーズ
鍋①~〈おでん〉
鍋②~〈てっちり〉
【プロフィール】Facebookより
岩田 潤一郎(いわた じゅんいちろう)
https://unite-diet.com/trainer.html
北海道出身 函館ラ・サール高校 中京大学体育学部
株式会社uniteボディメイク 代表
航空自衛隊出身のボディメイクコンサルタント。
ダイエット・ボディメイク専門「パーソナルトレーニングスタジオunite」の代表。
毎週日曜日YouTubeにてボディメイク情報発信中!