【美容&健康コラム】 2024.8.25 Vol,176
MI美容顧問:川戸清弥
現在ダイエット中の方はいらっしゃいますか?ダイエットは毎日の食事制限や代謝アップの運動など辛いですよね。ついつい途中で自分に甘くなってしまい『今日だけは食べてもいい事にしよう。明日からまた頑張ろう!』なんて事ありませんか?以前私がエステサロンでカウンセラーをしていた頃、ダイエット中のお客様に計測とカロリー指導をおこなっていると、お客様から「私、水を飲んでも太っちゃう体質だから」といった言い訳をよく耳にしました。その度に『そんなわけないよ!きっと間食しているはず』と心の中でつぶやいていたのを思い出しますが、実はそんな体質の人がいる事が最近の研究でわかってきたのです。今回は、そんな痩せやすい体質と太りやすい体質のお話をしたいと思います。ダイエットにご興味のある方は是非ご一読ください。
痩せやすい体質と太りやすい体質を分けるポイントが「腸」にある事がわかってきました。私たちの「腸」は小腸と大腸に大きく分けられます。日本人の平均的な小腸の長さは、約6~8メートルで大腸は約1.5メートルあるそうです。大腸の総面積はテニスコート1面分とも言われています。そんな巨大な臓器の腸は、毎日食べた物を消化・吸収し残りカスを便として排泄しています。そしてその「腸」を住家に約1.5㎏の「腸内細菌」が存在して居ます。「腸内細菌」は大きく善玉菌・日和見菌・悪玉菌に分けられ、このバランスが身体に大きな影響を与えている事が、最近の研究で次々と明らかになってきています。その一つに痩せやすい体質と太りやすい体質を左右する「腸内細菌」の存在や働きも明らかになって来たのです。
「腸内細菌」のバランスは人それぞれですが、善玉菌2割に悪玉菌1割、そして優勢な方に味方する日和見菌7割のバランスが、健康状態を保つうえで理想と言われています。腸内細菌の中で一番多く存在する日和見菌の中にはデブ菌とも呼ばれる「フィルミクテス」と、痩せ菌と呼ばれる「バクテロイデス」の両方が存在しています。人によって数の多い少ないといった問題はありますが「フィルミクテス」は悪玉菌が優勢な時に加勢し「バクテロイデス」は善玉菌が優勢になると加勢する特徴があるようです。悪玉菌が優勢となる事でデブ菌(フィルミクテス)は栄養素を過剰に吸収し、通常では便となって排泄する難吸収性の食物繊維さえも分解・吸収してしまうのです。つまりカロリーコントロールをしてもあまり意味が無い事になってしまうのです。常に善玉菌を優勢にし、痩せ菌(バクテロイデス)が加勢してくれる事で脂肪が栄養分を取り込まないようにしたり、脳に食欲を抑える様に働きかけたりしてくれるのです。痩せ菌を優勢に働かせるには、腸内細菌のバランスを保つ事がダイエットには重要なポイントといえるでしょう。
そこで前回の美容コラムでお伝えした「酪酸生産菌」ですが、覚えてらっしゃいますか?酪酸生産菌で作られる「酪酸」は有害物質を作り出す悪玉菌の増殖を抑えてくれる働きがあり、脂肪燃焼を助けてくれる働きもあります。この事から腸内環境を整え善玉菌を優勢に導き、痩せ菌と一緒に痩せるお手伝いをしてくれるのが「酪酸菌」なのです。前回もお伝えしましたが「酪酸菌」は食物では摂取しにくい為、サプリメントを上手に摂取しながら水溶性食物繊維を同時に意識して摂取する様心掛けましょう。(美容コラム Vol,174にて水溶性食物繊維の多い食品等ご確認ください)現代人は食物繊維の摂取量が足りないと言われています。1日だけ頑張って摂取しても意味がありません。しかし毎日の食事に水溶性食物繊維を必要量摂取(18歳~64歳の1日の水溶性食物繊維摂取量基準は男性-21g以上・女性‐18g以上)するのは難しいものです。例えばゴボウは不溶性食物繊維の方が多い根菜ですが、水溶性食物繊維も1本に約2g程度含まれています。そこでゴボウだけで考えてみると女性なら1日9本も食べなくてはなりません。生で食べるわけにもいきませんから調味料のカロリーも気になります。そんな方へ酪酸菌と水溶性食物繊維の両方を摂取できるダイエットサプリが一石二鳥といえるでしょう。善玉菌が常に優勢な状態を心掛ける事で、お腹の中の痩せ菌が活躍し肥満体質から痩せやすい体質へと改善してくれるはずです。健康に美しく痩せる為には、腸内環境を整える事を意識しながらダイエットを続けましょう。