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私の肌にピーリングは必要?

私の肌にピーリングは必要?

【美容&健康コラム】 2025.7.10 Vol,218
MI美容顧問:川戸清弥

皆さんは今お使いの化粧品に満足されていますか?もしも効果を感じにくくなっているとしたら、角質が重層化(肥厚ぎみ)しているかもしれませんよ。
古い角質が重なり合い皮脂や油汚れで剥がれにくくなり肌表面に残ったままだと、化粧品の肌なじみが悪く有効成分が浸透しにくくなっているのかもしれません。そこで今回のコラムでは古くなった角質を取り除くためのスキンケア「ピーリング」についてお話ししたいと思います。

ご存じの方も多いでしょうが、肌は常に新陳代謝しています。正常な状態であれば約1ヶ月~1.5ヶ月間の周期で古い角質は垢となって剥がれ落ち、新しい細胞へと生まれ替わる「ターンオーバー」が行われます。しかし様々な要因でこのサイクルが乱れ古い角質が残ったままになると角質層は厚くなってしまうのです。
ターンオーバーが乱れる原因は多数あり、肌が乾燥し保湿不足な状態が長く続いたり、食生活の乱れ(主にビタミンAやビタミンB群・タンパク質の不足)・間違ったスキンケア等々…それに年齢とともに基底細胞の機能低下により新しい細胞が生まれても押し上げる力が弱くなる事も大きな原因の一つでしょう。
特にこの時期、注意したいのは紫外線です。紫外線を浴びる事で肌は自衛しようと角質を厚くします。夏は紫外線も強く、エアコンなどによる乾燥や暑さによる食欲不振や偏食などにより角質を肥厚する要素が多く、特に注意が必要な時期といえるでしょう。

そんな古くなった角質を除去するためのスキンケアが、ピーリングです。
ピール(peel)とは「皮を剥く」という意味で、肌表面に溜まった古い角質を除去し、正常なターンオーバー周期へと導くために行うスキンケアの事です。そもそも「ピーリング」は様々な効果が期待できるケアとして知られています。まずは「ピーリング」の効果について確認して行きましょう。

【主なピーリングの効果】

1.ターンオーバーの促進・・・角層の厚みを均等にし、再生リズムを整える事で新陳代謝を促します。

2.ニキビの改善・・・古い角質を取り除く事で毛穴のつまりを解消しニキビの発生を防ぐことが期待できます。

3.シミ・クスミ(色素沈着)の改善・・・メラニン色素を含む角質を除去することで肌本来の明るい色に改善する事が期待できます。

4.毛穴の引き締め・・・毛穴周辺の古い角質を除去することで、皮脂分泌を促し艶のある肌に導きます。

5.スキンケア商品の浸透改善・・・古い角質が無くなる事で肌に補いたい成分が浸透しやすくなります。

上記【主なピーリングの効果】の1.ターンオーバーの促進ですが、肌の新陳代謝を促進する事で二次的効果に、コラーゲンを生成し肌の弾力を改善したり、バリア機能を強化したりと肌にとって多くの効果が期待できます。

ピーリングが肌に効果的なスキンケアなのはわかったけど、どのようにピーリングを行うべきなのか、迷われている方も多い事でしょう。そこでピーリング方法について少し触れておきましょう。

【主なピーリングの種類】

A.ケミカルピーリング・・・主に「酸」を使って行うピーリング方法
AHABHAを使う事が主流ですが濃度等知識が必要なためエステサロンや美容外科での施術をお勧めします)

B.マシンピーリング・・・機械を使って行うピーリング方法
(ハイドラブースターやソニックなど美容機器で行います。美容機器には医療機関専用の物から家庭用の物まで様々な物があります。家庭用で安価な美容機器(ソニック)も多く販売されていますので自宅でも手軽にピーリングが行えます)

C.スクラブピーリング・・・スクラブ剤など粒子を使うピーリング方法
(スクラブ剤などを使い、物理的に角質を擦り落とす方法です。力加減によっては肌を傷つける事があるため、我流で行うのは避けましょう)

最後にピーリングの注意事項として、ピーリングを行う間隔は肌の調子や年齢・ピーリング方法にもよりますが、1ヶ月間に1~2回をお勧めします。日焼け後や敏感な状態の時には絶対に行わないで下さい。毎回肌の状態をしっかり確認してから行う事、そしてピーリング後は十分な保湿と紫外線対策が必須です。
定期的にピーリングを行うのも有効ですが、普段から古くなった角質が自然と剥がれやすいように肌を乾燥させない様に注意し、柔軟な肌を心掛ける事も忘れないでおきましょう。ピーリングは美容効果をもたらす強力なケアですが、安全に行うには正しい知識が必要です。ご自宅でのセルフケアも可能ですが、正しい方法で適切なピーリングを行う様にしましょう。ピーリングを行うと一気に肌がトーンアップし、ざらつき感も無くなり滑らかで肌が柔らかくなる事から頻繁に行う方がいらっしゃいますが、美肌作りのためには正しい方法で適切なピーリングを行う事がとても大切です。

執筆者プロフィール

川戸 清弥
川戸 清弥顧問
ドイツ留学にて、皮膚理論や毛髪理論、エステティックの技術などを学び美容外科・皮膚科で美容カウンセラーを経験。現在は多くの企業やエステサロンと契約して化粧品プロデューサー、ビューティーアドバイザーとして海外でも活躍中。

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