【美容&健康コラム】 2021.7.10 Vol,26
MI美容顧問:川戸清弥
皆さん、今日は外出されましたか?
精神的にも肉体的にも外に出て軽く運動したり人と会話を楽しんだりする事は、とても大切な事ですがコロナ禍においては、なかなかそれも不安に感じておられる方も多い事でしょう。
化粧品業界は「不況知らず」と言われた時代もありましたが、新型コロナウィルス感染対策としてマスク着用やテレワーク・外出自粛等で、さすがの化粧品業界も厳しい時代が続いています。
今まで不況知らずと言われる理由に、世の中が不景気になれば女性も仕事に出るようになり化粧品が売れる!
景気が良くなれば外出の機会が増え着飾る事も多くなり化粧品が売れる!
化粧品業界は景気変動の影響を受けにくく安定している業界と言われてきました。
しかし外出を控え、外出時は顔をマスクで覆う生活が続くと、化粧品は必要ないと感じる人が出てきました。
現に、国内の化粧品年間売上げは減少していますし、特にメイクアップ商品の売上は大幅に減少し続けています。
大手メーカーが一部のブランドを売却したりする動きがニュースにもなり国内需要の低下は今も続いています。
しかしコロナ前の化粧品業界は、インバウンド需要で沸き立ち海外市場を狙って輸出や海外直営店の出店とメイドインジャパン製品は勢いにのって年々売上を伸ばして来ました。
まさに、「MADE IN JAPAN」と言われるブランド名のような価値と信頼を世界で勝ち取ってきたのです。
その結果昨年2020年の基礎化粧品の輸出額だけは、コロナ禍にも関わらず増加しており、世界のパンデミックにも関わらず日本化粧品ブランドの強さが証明されたと言っても良いでしょう。
ところで皆さんはどこで化粧品を購入していますか?
コロナ禍でインターネット販売やテレビショッピングを利用する様になった方も多いでしょう。
しかし一番多いのはドラックストアでの購入だそうです。
肌に塗る物は自分が直接手に取って、商品を確かめてから購入を決めたいと思う方がまだまだ多い事が分かります。
その心理を生かして近年セルフセレクション(自分が好きな商品を試して購入を決める)の売場が増えてきました。
特にコロナ禍においては、接客が困難となり店側にも顧客側にも非接触販売のスタイルは安心・安全な販売業態としてこれからも増えるでしょう。
マスク生活が続くなかで、美容整形外科や美歯クリニックを利用している方が増えているのをご存じですか?
テレワークで人に会う事もないこのタイミングに、思い切って美容整形する人やマスクで顔半分を隠せる間に歯並びやホワイトニングにお金をかけられる方が増えているそうです。
確かに美容整形や歯並びの矯正や治療には、痛みや腫れ・出血等々の心配もありますから、スケジュール調整が必要となります。
それに巣ごもり需要で量販店または通信販売などでは、ホームエステ用の高額美容機器が今までにはない 勢いで売れているそうです。
大手化粧品メーカーの資生堂も美容機器メーカーと、昨年合同会社を設立しホームエステ用美容機器と化粧品の両輪で新たなスキンケア効果を提案していくと発表しました。
今、何が売れているか?が分かると人の動向が分かります。
今まさに誰もがマスク生活の渦中、美意識の高い女性達はこのタイミングを生かして美しさに磨きをかけマスクを外す時こそ美しく変身した自分をアピールするのだと努力しているのです。
それは女性だけに限らないでしょう。
日本の平均寿命は年々上がり、化粧品使用人口の年齢幅も広がっています。1980年代頃までは10代や60代・70代の化粧品使用者数はかなり少なかったのですが、今では70代・80代の方々が美しくあることを諦めず「いつまでも若々しく美しくありたい」とアンチエイジング用の化粧品を手に取られます。
私は、長く美容業界に関わってきましたが、最近特に感じることは、美しさへの評価が大きく変わってきたように思います。
メイク用品やテクニックでシミやシワを上手く隠し若ぶるのではなく、肌の「健康美」に必要なスキンケア用品に投資する方が多くなりましたし、現にご年配の女性が美顔器に興味を示され効果について真剣に質問される事も多くなりました。
「美しさへの拘り」や「自分らしさの美」を幾つになってもお持ちの女性が増えのだと思います。美容についてお話をされるお顔はとても素敵な笑顔です。
コロナ禍でマスクを付けている時間が長くなれば、自然と表情筋を動かす回数が減り頬は垂れ・法令線が現れ・顔は浮腫みやすく急速に老化肌へ進行しやすく老け顔に悩むことになります。
他にも毛穴が目立ち、吹き出物が現れる方もありますし、敏感肌でなくても蒸れとマスクの摩擦で炎症し痒みが出る方もあり、皮膚科を受診される方も増えています。
誰もが直面しているこのマスク生活の間に、もう一度ご自分の顔を鏡に映し肌の調子をしっかりチェックする必要があると思います。
マスク生活が続く中、貴女のご自宅にある化粧品や美容用品の数やグレードは上がりましたか?それとも下がりましたか?
確実に美意識の格差は広がっています。いつの日かマスクを外す時が来たとき「あの人老けたわね」と言われる事がない様に、今からスキンケアを再度見直し、もっと貪欲に「自分の美しさ」を追求してみてはいかがでしょうか。
貴女のその「ひと手間」に必ず肌は応えてくれます。