Columnコラム

『ハトムギ』の持つパワー

『ハトムギ』の持つパワー

 

日差しに少しずつ春のぬくもりが感じられる頃となりましたが、皆様お肌の調子はいかがですか?寒さと乾燥が続いた冬の肌は、知らず知らずのうちに負担が重なっているものです。このまま3月を迎えると気温の変動や、紫外線量が一気に高くなることから肌への負担はさらに重なり、不安定な状態になってしまいがちです。

 

今回の美容コラムはそんな揺らぎ肌に最適な食・薬・美容に効果のあるイネ科の植物のお話をしたいと思います。

 

 

そんな今回の美容コラムのテーマは「ハトムギ」です。ハトムギの種子の用途は幅広く効能・効果は利尿作用により老廃物を排出するデトックス効果肌荒れやイボの改善抗炎症美肌美白効果が期待されています。

食用・飲用として、はと麦茶や、ご飯に混ぜる炊飯用・グラノーラやせんべい・ビスケットなどの加工品、炒ることで独特の香ばしさが楽しめることからパウダー状に加工したものは美容目的のユーザーにも人気です。そして種子から抽出したエキスは化粧品原料「ハトムギ種子エキス」としても使われています。ハトムギの種子から抽出したエキスにはアミノ酸が豊富で角質に存在するNMF(天然保湿因子)をサポートし、でんぷん質は肌をなめらかにする働きがあります。食べてよし!塗ってよし!のハトムギですが主な肌への効果を確認しておきましょう。

 

 

【ハトムギ種子エキスの肌への作用】

1.高い保湿作用

・角層の水分量を増やし、肌のうるおい保持力を高める
・天然保湿因子(NMF)を構成するアミノ酸が乾燥肌の改善に役立つ

2.バリア機能サポート
・有棘層~顆粒層でのフィラグリン産生を促進し、角層を頑丈な構造に整える
・外的刺激(乾燥・花粉・紫外線など)にゆらぎやすい肌の保護に有効

3.抗炎症作用
・かゆみの原因となるヒスタミンが出すぎないように抑制する
・赤み・肌荒れ・ニキビの炎症を鎮める

4.美白・透明感アップ
・メラニン生成の抑制による美白効果が期待できる
・くすみの改善と透明感の向上

5.ターンオーバー促進
・表皮角化細胞の増殖を促し、肌の生まれ変わりをサポート
・肌のキメが整いなめらかさが向上

 

 

例えば首や顔にできるポツポツした小さなイボを気にされている方も多いでしょう。

 

ハトムギの種子エキスには、良質なアミノ酸の働きにより角質代謝を促し、肥厚肌や古い角質によるざらつきをケアし肌をなめらかに整える働きがあります。
そんなイボのほとんどはウイルス性の物とは違い、うまく古い角質が剥がれ落ちずに溜まり、角質の小さな塊が皮膚の中に袋状に閉じ込められ芯となる角質粒や老人性イボの場合が多く、このようなイボは肌の新陳代謝を活発化することで予防できるのです。(*皮膚にできたイボは自己判断せずに皮膚科を受診されることをお勧めいたします)

 

 

ハトムギは東南アジアを中心に古くから栽培されてきた穀物です。中国では約2000年前にはすでに食用・薬用として広く利用されてきました。日本への伝来は平安時代のようで、この頃から栽培が始まり江戸時代には漢方薬ヨクイニンの原料としても利用されるようになりました。

 

ちなみに「ヨクイニン」とはハトムギの殻・薄皮・渋皮を取り除き、種子だけにしたものを指し生薬製剤として販売されています。食用・健康食品・化粧品成分としても普及し続けているハトムギですが、30年前の日本は栽培面積も小規模で、健康ブームや美容用途による国産需要の高まりから2000年以降徐々に栽培面積は拡大し国産への期待も広がっています。長い歴史の中でハトムギは“美容”の三方向で価値を高めてきた穀物であり、先人から大切に受け継がれてきた貴重な植物なのです。

執筆者プロフィール

川戸 清弥
川戸 清弥顧問
ドイツ留学にて、皮膚理論や毛髪理論、エステティックの技術などを学び美容外科・皮膚科で美容カウンセラーを経験。現在は多くの企業やエステサロンと契約して化粧品プロデューサー、ビューティーアドバイザーとして海外でも活躍中。