【美容&健康コラム】 2022.11.25 Vol,92
MI美容顧問:川戸清弥
前回の美容コラムでは、「真皮の付属器官」について説明しましたが、表皮以上に複雑で多くの付属器官が真皮には存在し、働いている事がご理解いただけたと思います。今回は肌の弾力を維持するための美容3成分「コラーゲン」「エラスチン」「ヒアルロン酸」を生成している繊維芽細胞の主な働きと、線維芽細胞の働きをサポートする美容法をお伝えしたいと思います。乾燥で小じわが目立ち始めた方、マスク生活でお顔のタルミや法令線等のシワが気になる方へ、是非お試し頂きたい美容情報です。
【線維芽細胞の4つの主な働き】
1.古くなったコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸を分解し新たに生成する
2.真皮内が傷付くと、そこへ移動し大量のコラーゲンを作り出し損傷部位に対し修復の補助を行う
3.肌の潤いや若さを保つための大切な女性ホルモンを増やす
4.繊維芽細胞は自ら細胞分裂を行い、増える仕組みを持っている
上記の様に、繊維芽細胞は常に肌の健康や弾力を維持するために働いています。まだまだ全部の機能は解明されてはいませんが、真皮層におけるキーマンである事には間違いないでしょう。
シワ改善には、必須の繊維芽細胞ですが加齢とともに増殖率が低下し減少し続けます。繊維芽細胞は20代頃より減り始め50代になるとピーク時の30~40%にまで減ってしまうと言われています。この頃からタルミやシワが目立ち始める方は多いでしょう。この線維芽細胞を出来るだけ長く元気で活躍させることが、肌のアンチエイジングケアにはとても重要になります。その為には毎日の食事がとても大切です。体の中からのサポートとして日々摂取して頂きたい食品があるので手軽に摂取しやすい物を紹介したいと思います。
肌の大敵でもある活性酸素はシミやシワを作る大きな原因の一つです。勿論線維芽細胞の働き対しても大きな負担になります。過度なストレスや紫外線にあたる事で多量に発生する活性酸素ですが、意外にもコーヒーが活性酸素を除去してくれる食品なのです。コーヒーには多くの「クロロゲン酸」が含まれており、強い抗酸化作用が認められています。クロロゲン酸はサツマイモやリンゴにも含まれていますが、比較できない量のクロロゲン酸がコーヒー1杯で摂取できます。コーヒーもインスタントではなく豆から挽いた物を摂取して下さい。疫学調査の結果では多く摂取する方が線維芽細胞の生存に効果的とありますが、1日3杯程度が理想でしょう。カフェインが含まれているため飲む量やタイミングには注意して下さい。活性酸素除去は、美肌つくりに限らず健康な体を維持する為にもとても大切な事です。(コーヒーの苦手な方は、緑茶をお勧めします)
そしてもう一つ意識して摂取してほしいのが大豆製品です。繊維芽細胞を直接増やす食品ではありませんが、年々減少してしまう女性ホルモン(エストロゲン)の活性に役立つ栄養素としてイソフラボンがあります。大豆に多く含まれるイソフラボンの中には天然植物ホルモンが存在し繊維芽細胞の活性化が期待できる栄養素だからです。
そこでスキンケア方法ですが、ポイントは繊維芽細胞のお手伝いをしてくれる有効成分配合の化粧品をまずは選ぶ事です。ではどのような成分が線維芽細胞に働きかけるのでしょうか?線維芽細胞の主な働きの1つに「線維芽細胞は自ら細胞分裂を行う」とありましたが、FGF(繊維芽細胞増殖因子)こそが、細胞分裂をサポートし活発にする成分なのです。FGF(表示名称:ヒトオリゴペプチド-13)が配合された化粧品を使いしっかりお肌に届けましょう。湿度の低いこの時期はFGF配合の化粧品を適用よりも少し多めに塗布し、その上にローションマスク(通常お使いの化粧水)を5~10分程度行いましょう。ODT効果により浸透を促進させる事が期待できます。その後は油性のクリームで肌に蓋をする様に塗布しておきましょう。ローションマスクを行ったからと言って、この乾燥時期はそのままにせずに必ずクリームを使う事を忘れないで下さい。体の中からと外の両方でケアする事がとても大切です。ひと手間のスキンケアと毎日口にする物への意識を変えるだけで、ご自分の肌に変化を感じるはずです。