
Columnコラム
今更ですが!やっぱり『ビタミンC』

【美容&健康コラム】 2025.9.10 Vol,228
MI美容顧問:川戸清弥
今年は異常な暑さがいつまでも続いていますが、夏バテしないために皆さんはどのような対策を行っていますか?
私は水分補給や部屋の温度や湿度管理・睡眠環境に気を配ったりと色々対策する中で、特に食事においては「ビタミンC」の摂取を意識しています。果物・野菜などビタミンCを多く摂れる物を選び毎日食べる様にしています。
今回の美容コラムは、今更ではありますが「ビタミンC」の働きや高濃度配合化粧品についてお話ししたいと思います。
数年前からビタミンC配合の化粧品が人気を集めています。
その理由には幅広い年齢層とさまざまな肌悩みにアプローチ出来る事、そして誰もが『ビタミンCは肌に良い』といったイメージを持っている事から警戒心なく購入する人が多いのだと思います。そんな人気のビタミンC配合化粧品ですが、美容液に関わらずローションやミルク・フェイスマスク等々…年々進化し配合濃度や浸透性においてはかなりレベルアップしてきました。そこで今更ではありますが「ビタミンC」の肌への効果について確認しておきましょう。
【ビタミンCが肌に与える主な効果】
◆メラニン色素の抑制
◆抗酸化作用
◆過剰な皮脂分泌の抑制
◆コラーゲンの生成促進
◆毛穴の引き締め
特に夏は上記にもある「メラニン色素の抑制」に期待してビタミンC配合化粧品を使用されている方も多いのではないでしょうか。
ビタミンCには肌に沈着している黒色メラニンを還元作用により薄くする働きがあります。その為シミの改善に期待できます。それと夏特に気になるのがテカリや毛穴トラブルでしょう。皮脂の過剰分泌が続くと毛穴を押し広げ大きく目立つようになります。ビタミンCには皮脂分泌量を抑え毛穴に詰まった皮脂や汚れが酸化するのを防ぎ、黒く角栓になるのを抑制する働きがあります。このことから毛穴トラブルの予防や改善にも役立つ優秀な成分なのです。
ところがビタミンCの特徴としては光や空気にとても弱くすぐに酸化してしまうため、化粧品の原料メーカーは試行錯誤を繰り返し酸化しにくく肌に有効性の高いビタミンCの研究・開発をしてきました。
その甲斐あって現在では安定性の優れたビタミンCはもちろん、浸透性・低刺激・美容効果・コスト面においても様々なビタミンCが開発され、化粧品開発においては選択肢が増え、ビタミンC配合化粧品のバリエーションは年々数多くなっています。近年のトレンドには長時間持続型や保湿力に優れたビタミンC誘導体も存在します。近頃は「高濃度・高浸透」をキャッチコピーにした化粧品も多く店頭に並んでいます。そんなキャッチコピーを目にすれば一度は使ってみたくなりますよね。
そこでビタミンC配合化粧品を選ぶ際の注意点をお伝えしておきましょう。キャッチコピーだけで購入を決めると後悔する事になるかもしれませんよ。
【ビタミンC配合化粧品の選び方】
シミ改善を目的にビタミンC配合化粧品を使用するにしても、肌質によって配合されているビタミンCの種類を購入前には確認するようにしましょう。
例えば、皮脂量が十分または過剰気味で毛穴が目立つ肌の方は「水溶性ビタミンC誘導体」の方が良いでしょう。注目なのが「3-0-エチルアスコルビン酸」や「リン酸アスコルビルMg」です。
しかし乾燥肌で小ジワが目立つ肌の方なら「油溶性ビタミンC誘導体」配合をお勧めします。成分としては「テトラ‐2-ヘキシルデカン酸アスコルビル」・「ステアリン酸アスコルビル」が代表的です。
そして配合率ですが、即効性や効果を期待して高濃度の物を選びがちですが、まずは5~10%配合から始める事をお勧めします。この配合率でほとんどの方は効果を感じると思います。20%を超えるとかなり刺激が強くなります。特に摩耗肌・敏感肌の方は5%以下の物から試されるのをお勧めします。最初から全顔に使うのではなく徐々に範囲を広げる様に肌と相談しながら使うようにしましょう。
【ビタミンC配合化粧品の注意点】
ビタミンC配合化粧品使用時のスキントリートメントにおいては、ピーリングやゴマージュなど角質ケア後は使用をストップしましょう。肌への刺激が強くなる恐れがあります。
高濃度の物をお使いになる場合には、使用する量を少しずつ増やしながら肌の調子をチェックし使うようにすると良いでしょう。製品に書かれている注意事項を前もって確認し、使う量やタイミング・使用範囲を必ずチェックする事が必要です。
私が以前肌トラブルの相談を受けた女性は、唇と瞼がガサガサで細かく角質がめくれ痛みさえありました。お話を聞いてみると高濃度ビタミンC化粧品を洗顔後の肌に直接全顔塗った事が原因と分かりました。美しい肌を追求するあまり、過度なケアや間違った使用方法で逆に肌を痛めてしまう事があります。十分に注意しましょう。
最後になりますが、ビタミンCにおいて濃度が高い方が肌への効果があるように思いがちですが、実はビタミンCは15%くらいでその効果は減弱する事がわかっています。永遠のスーパーヒーロー成分であるビタミンCですが、正しい知識をもって今の自分の肌をしっかり観察しながら継続して使う事が大切です。
次回は、口から摂取した時のビタミンCのパワーについてお話ししたいと思います。お楽しみに!
執筆者プロフィール

- 顧問
- ドイツ留学にて、皮膚理論や毛髪理論、エステティックの技術などを学び美容外科・皮膚科で美容カウンセラーを経験。現在は多くの企業やエステサロンと契約して化粧品プロデューサー、ビューティーアドバイザーとして海外でも活躍中。
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