【美容&健康コラム】 2024.10.10 Vol,182
MI美容顧問:川戸清弥
ようやく秋らしくなってきましたが、年々夏の時期が長くなり猛暑日も多く一日中エアコンはつけっぱなし。食欲も低下、スキンケアは化粧水だけなんて方も多かったのではないでしょうか?このツケは秋になり「秋バテ」となって現れます。今回の美容コラムでは、秋に起こりやすい肌トラブルについてご紹介したいと思います。
気づかないまま放っておくと、肌の老化は必ず加速します。夏のダメージをそのままにしておくか。ダメージケアするかが、肌運命の分かれ道とも言えるでしょう。
まずは秋の代表的な肌トラブルをご紹介する事にしましょう。現在下記トラブルが現れていなくても確実に皮膚内部ではダメージを負っています。
◎シミ・くすみ・・・春から夏の紫外線のダメージが蓄積し現れる
◎敏感肌・・・ブタクサやヨモギなどの植物やダニの死骸によるアレルギー症状など敏感に反応し赤みや痒みが起こる
◎乾燥肌・・・夏のシンプルスキンケア・湿度の急激な低下で現れる
◎荒れ肌・・・夏の疲れから胃腸障害や気温の変動に対応しきれず起こる
◎ニキビ・・・夏の間に増えた皮脂が毛穴を詰めて起こる
◎タルミ・・・春から夏の紫外線のダメージが蓄積し現れる
既に上記肌トラブルを感じていらっしゃる方もあると思います。過ごしやすい秋だからと安心していると、取り返しのつかない肌トラブルに発展しかねません。早めの肌対策を行う様にしましょう。
まずは、夏お使いのスキンケア商品を見直すことから始めましょう。
最初に見直して頂きたのは、メイク落としのクレンジングと毎日使う洗顔料です。夏は汗や皮脂汚れが目立つため、さっぱり洗い上げるタイプの洗顔料をお使いの方も多い事でしょう。しかし湿度が低くなる秋から冬用には、肌の潤いを守りながら汚れを落としてくれる、しっとりタイプに替える事がポイントです。夏用の洗顔料のまま使い続けていると、角質層内の脂質や保湿因子が失われ、角質が必要以上に剥がれ落ち一気に乾燥が加速し始め、バリア機能が弱くなってしまいます。春と同様に秋は花粉やハウスダストなどに過敏状態にある方は特に、様々な物に肌が反応し始め赤みや痒みなどの症状が現れ慢性的な敏感肌に移行する恐れがあります。洋服の衣替えと同様に、毎日使う洗顔料は秋の訪れとともにチェンジするようにしましょう。目安は湿度60%以下になる日が増えてきたらすぐにチェンジのタイミングです。
秋には、もう一つ行っておきたいスキンケアがあります。春から夏の間に紫外線を浴びて硬くなってしまった肌を柔軟にするお手伝いをしてあげましょう。思った以上に紫外線は肌に負担になっています。紫外線を浴びる事でメラノサイトからメラニンが多く生産され表皮細胞内にメラニンが増える事で、角層自体が硬くなり肌表面がざらついたように感じます。表面の古い角質を除去し新しく瑞々しい肌状態に戻す事は大切なスキンケアといえるでしょう。そうする事で新陳代謝のサイクルを正常な状態にし、この夏に作られた多くのメラニンの排泄にも有効的です。このスキンケアを秋にしっかり行っておく事が、シミやシワの予防にもなるのです。*敏感肌やアレルギー症状のある方は角質除去に関してはお勧めできません。
植物を育てる時、土を耕した後には肥料を与えますが、スキンケアでいうなら肥料は美容液の事です。上記で説明した新しく瑞々しい肌を作るとともに、ご自分の肌トラブルに合った美容液を十分に与える事が大切です。土壌には毎日肥料を与える必要ありませんが、肌には毎日美容液を与える事を習慣にしましょう。美容液は毎日適量を継続し与えないと効果が期待できません。そして秋バテした肌細胞をリセットする際には、肌年齢が大きく関与します。ターンオーバーを目安に最低でも3クールは続けるようにしましょう。途中で諦めてしまっては意味のない物になってしまいます。そして春から急激に多くなるUV-Aは真皮層にまで透過し酵素の発現が増強され、コラーゲンやエラスチンを傷つけシワの原因となります。紫外線のダメージは決して表皮層だけではありません。最初にも述べましたが、秋は肌運命の分かれ道です。このタイミングにスキンケアを間違うと取り返しのつかない事になりかねませんよ。これからも健康で若々しい肌を保つためにも、季節に合ったスキンケアを心掛けましょう。