
Columnコラム
間違ったスキンケアで『角栓』を増やしている人

先月の美容コラムでは毛穴に詰まった【角栓撃退スキンケアポイント】をご紹介しましたが参考になりましたか?できてしまった角栓は早めに取り除くことが理想ですが、本来「角栓」などできない方がいいですよね。
今回の美容コラムでは角栓ができる新たな情報と、なかなか取れない頑固な角栓を形成してしまう“間違ったスキンケア“についてお伝えしたいと思います。もしかすると貴女も普段ついついやってしまっているスキンケアかもしれませんよ。
前回のコラムでもお話ししましたが「角栓」は古い角質が約70%、残りの約30%は皮脂腺から分泌される皮脂に空気中のホコリや落としきれなかったメイク汚れなどが混ざり合って固まった物でしたよね。覚えていらっしゃいますか?簡単にいうと角質と皮脂の凝固物と考えられてきました。
しかし近年「角栓」が出来る原因は他にもある事がわかってきました。
ある研究において、角栓の主成分の一部は毛包内の「内毛根鞘(IRS)」由来であることが新しい皮膚理論(山口弘毅の研究・2017年)で示されました。
この研究結果から、脂性肌・乾燥肌・ホルモン変動・ターンオーバー乱れなどが角栓を生みやすい理由である事が明確になりました。

そこで角栓成分の一部であるIRSについて少し解説しておきましょう。
皆さんは成長期の元気な髪の毛を無理に引っこ抜いた事はありませんか?抜いた毛の毛根部分に白っぽいゼリー状の物がついていたと思います。これが毛根鞘です。
毛根鞘は大きく 外毛根鞘(ORS)と内毛根鞘(IRS)の2つに分かれます。
毛と密着するように内側に存在しているのが「内毛根鞘(IRS)」です。IRSは毛の成長を支える構造においてとても重要な役割を果たしています。
「毛幹(毛)」の成長と共に毛をぴったりと包み込み皮膚表面に毛がまっすぐ正しい方向に伸びるための“ガイドレール“のような働きと、成長期の毛が抜け落ちないように支える“接着剤“の役割もしています。
通常IRSは、毛包内で毛の成長に合わせて規則的に分化し、毛の成長期後半~退行期にかけてIRSの細胞は毛よりも先に角化 → 分解 → 消失します。IRSが消失したことで毛は自然と抜け落ちます。

そこで話を戻しますと、従来は角栓=古い角質70%と皮脂30%だと思われていましたが、近年の研究によって角栓にはIRSの主成分が存在することがわかったのです。
しかし皮膚に存在する全部の「毛包内(毛穴の中)」のIRSが角栓に変化するわけではありません。新しい皮膚理論によると主な原因は下記の3つがあるようです。
1.IRSの分化が過剰または異常になる
2.IRS由来の角化細胞が毛穴方向へ押し出される
3.男性ホルモンの活性化がIRS分化を促進し、角栓形成を強める
このような状態になると、毛穴内部で角化物が蓄積し、角栓の芯となることがあるようです。そこでIRS由来角栓の視点から上記原因を生み出してしまう「間違ったスキンケア」をチェックしておきましょう。(1・2の原因につき)

【間違ったスキンケア】
- 過度な洗顔・脱脂
皮脂を取りすぎると乾燥→角質肥厚→IRS角化物の排出不全につながり、角栓が形成されやすくなります。
- 摩擦の強いケア
角栓パックや強いスクラブ・タオルやブラシ洗顔などは角質層を摩耗し毛包を刺激することでIRSの分化を乱す可能性がある事から角栓が形成されやすくなります。
- 保湿不足
乾燥は毛穴周囲の角質を硬化させ、IRS由来角化物が毛穴に滞留しやすくなり角栓の芯を形成しやすくします。

肌の汚れを落とそうと、洗顔時についつい何度も強く肌をこすっている貴女、要注意ですよ‼
間違ったスキンケアで「角栓」を作ってしまっているのは自分かもしれません。健康で美しい肌づくりの基本は高価な栄養クリームでも美容液でもありません。基本は「正しい洗顔」からです。まだまだ寒く乾燥した日が続きますので洗顔後はたっぷり保湿ケアも忘れずに。
執筆者プロフィール

- 顧問
- ドイツ留学にて、皮膚理論や毛髪理論、エステティックの技術などを学び美容外科・皮膚科で美容カウンセラーを経験。現在は多くの企業やエステサロンと契約して化粧品プロデューサー、ビューティーアドバイザーとして海外でも活躍中。
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