【美容&健康コラム】 2024.8.10 Vol,174
MI美容顧問:川戸清弥
猛暑が続いておりますが体調など崩されていませんか?冷房の効いた部屋で過ごす時間が増える事で、冷え性や食欲不振・冷たい食べ物や飲み物でお腹の調子を崩されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?そこで今回の美容コラムでは、お腹の調子を整えてくれる、世界が注目する驚異の腸内細菌をテーマにお話したいと思います。
お腹の調子を整える食材として思い浮かぶのは何でしょうか?発酵食品ですよね。その中でも多くの方が毎日のように食されているのがヨーグルトではないでしょうか?乳酸菌やビフィズス菌はお腹にいい、と毎朝摂取されている方も多いはず。スーパーに行くと数十種類のヨーグルトが並んでおり、どれにしようか迷いますよね。次々に新しいヨーグルトも発売され今週は新発売のこのヨーグルトにしようかな?なんて具合に深く考える事もなく選んでいませんか?そんな中あるテレビ番組で「ヨーグルトを食べても善玉菌は増えない人が多い」と驚きの結果が放送され…ショック!実は私も長年朝食にヨーグルトを食べていた一人なのです。
この放送を機にヨーグルト以外にお腹に良い食材は無いかと色々調べていると、長寿の秘密を調査した記事を見つけました。100歳以上の長寿の割合が全国平均の3倍以上の地域(京都府京丹後市)があり2017年から大規模調査が行われ、その結果認知症の発症率や血管年齢が若い事も解ってきました。そしてその特徴として明らかになったのが、大腸の健康を保つカギともいえる腸内細菌の数が多く、その中でも特に「酪酸産生菌」が多い事が解ったそうです。そういったデータから「酪酸生産菌」は『長寿菌』とも呼ばれているのです。「酪酸生産菌」はもともと欧米人に比べ日本人の腸内に多く住んでいる腸内細菌で私も以前からアレルギーの改善に効果があると聞いた事がありました。しかし「酪酸生産菌」は加齢やストレス・毎日の食生活などによりだんだん減ってしまう事が問題視されています。
酪酸生産菌で作られた酪酸は、腸のぜん動運動に必要なエネルギーの約70~80%を担っており、腸内環境を整える働きもある事から便秘の解消になると言われてきました。そして免疫機能の分野でも癌やアレルギーの予防効果が期待されており、世界でも研究が盛んだそうです。最近では新型コロナウイルス感染による重症度の軽減・感染後の後遺症に対する改善との関連性についても研究がされている注目の腸内細菌なのです。そんな中「腸活ブーム」も手伝ってか、今では「酪酸菌」に関する書籍も多く書店に並び、ドラックストアなどでも「生きたまま腸まで届く酪酸菌」をうたい文句に数多くの整腸剤やサプリメントを見かける様になりました。
そこで私たちの健康を守ってくれる最強の「酪酸生産菌」に腸内で元気に活躍してもらう為には、下記の5つのポイントに注意する事がとても大切だと言う事を覚えておきましょう。
1.酪酸菌が大好物の水溶性食物繊維を意識して食べよう
(玄米・大麦・ワカメ・昆布・もずく・ひじき・山芋・アボカド等)
2.酪酸菌が元気になるオリゴ糖を食べよう
(バナナ・きな粉・玉ネギ・はちみつ・ごぼう等)
3.定期的に有酸素運動を行おう
(2日に1回は30~60分の運動習慣を付けましょう)
4.サプリメント等を上手に飲用し酪酸菌を摂取しましょう
(酸素に弱い「酪酸菌」は食品で摂取するのは非効率的)
5.上記項目を毎日続ける事が大切です
(毎日のお通じは必ずチェックしましょう)
この様に、腸は食べた物を吸収するだけでなく私たちの身体を守ってくれる善玉菌が住む大切な器官であることを認識し、日々「お腹の調子」をチェックしながら食生活に注意して行きましょう。まだまだ暑い日が続きますが、今回の美容コラムが皆様の『お腹の調子を良くする』為に役立てて頂ければ幸いです。