【美容&健康コラム】 2023.4.25 Vol,112
MI美容顧問:川戸清弥
先日テレビで「笑顔講座」の取材ニュースを見ました。
就活前とか入社式までに、笑顔のレッスンに通う人が居るそうです。それも数ヶ月先まで予約が一杯だと言うからびっくりです。ネット検索してみると、コロナ禍の3年間マスク生活が続き人と話す機会も減り、上手く笑えない、表情が上手に作れない等々…悩んでいる人が多いようです。環境が変わる春に向けてコミュニケーションには欠かせない「笑顔」の練習に通うのだそうです。そして化粧品業界でもコロナ禍で低迷していたメイク用品の売上げが年明けよりV字回復しつつあります。特に口紅は脱マスクを意識したものでしょう。世の中は着々と「脱マスク」にむけて準備する人が増えてきている様です。
ところで、皆さんは自然に「笑顔」を作る事が出来ますか?一度鏡の前で思いっきり素敵な笑顔を作ってみて下さい。結構ぎこちない笑顔になっていたりするものです。
実は顔の表情は表情筋が作用しています。表情筋はかなり複雑で大きさや長さ方向等々が違う約30種類の小さな筋肉が頭部や頸部の一部とつながり存在します。表情筋は表情だけでなく、話す時や目の開閉又は噛む・飲む・吸うなど食事する時にも大きく関わっているのです。例えば「笑顔」を作る際、表情筋は、「大頬骨筋・小頬骨筋・口角拳筋」と幾つもの表情筋を使って「笑顔」を作るのです。この3つの表情筋が口角を引き上げ頬の表情を作り素敵な笑顔になるのです。未意識にやっている事ですが表情がこんなにも豊かなのは人間だけです。動物たちは嬉しさや喜びを身体全身で表現しますが、人間だけは顔の表情だけで喜怒哀楽を表現できてしまうのです。これこそが表情筋のなせる業なのです。
ところで、皆さんは自分の表情筋が衰えているとは思ってもいないでしょう。しかし、シワの出来ている個所や長さを見れば頻繁に使われている表情筋かほとんど使っていない表情筋かが分かるのです。表情筋は本来「筋肉」ですから、使わなければどんどん衰え動かすことが困難になってくるのです。現に加齢などで表情筋が衰えると肌のハリも無くなりシワが多く現れ、発声にも影響が表れてきます。
そこで、上記用紙を参考に表情筋のトレーニングを行いましょう。簡単に1回で効果を感じて頂けるはずです。顔がポカポカしてきて肌も柔らかくなり、顔のお肉が軽くなったように感じるはずです。小顔効果もあるので老若男女問わずお勧めのマッサージです。
表情筋が衰え口角が下がると法令線も目立ち始めます。そして頬にハリが無くなりゴルゴ線が現れ始め、フェイスラインはしまりが無くなります。あっという間に老け顔に変身です。そうなると実年齢以上の印象を与えてしまう訳です。
ところで法令線が現れる原因はもう一つあります。それは、日々の「姿勢」です。特に頭の位置がポイントです。現代病とも言われるストレートネック(またはスマホ首)の人は、要注意です。既にストレートネックだった人がコロナ禍の3年でスマホやパソコン画面に向かう時間が今まで以上に増えてしまい、20代でも法令線を気にする女性が多くなっているのです。猫背・反り腰の方も注意してください。特に首をゆっくり大きく回すとジリジリ・ガリガリと違和感のある音のする人は頸椎に無理がかかっているのかもしれません。そんな方は是非入浴時中に首を温め、右回り左回りとゆっくり頭を回したり、顔を左向き右向きに動かすなど、首回りの筋肉をほぐすだけでもリンパの流れも良くなり上記の表情筋トレーニング効果もアップします。
首は約6㎏の頭を支えている事から頭の位置がずれる事で頸椎回りの筋肉は緊張し固くなりやすくコリを感じる様になります。コリは筋肉からの信号なのです。頸部とつながっている表情筋にも悪影響を及ぼす為日々の姿勢を意識し、首回りの筋肉をほぐし、入浴後にマッサージを行う方が効果は絶大です。