【美容&健康コラム】 2022.12.10 Vol,94
MI美容顧問:川戸清弥
抗老化用や抗シワ用の化粧品をお使いの方は多いと思います。特に空気の乾燥するこの時期は、お顔のシワが一番目立つ季節です。年々乾燥肌に傾いていると感じている方も多いでしょう。肌の機能の多くは年々低下し回復スピードも遅くなってきます。そこで肌の細胞を再生し回復させるための治療や技術が進む中、化粧品業界でも効果の期待できる有効成分が多く開発されています。その中でも世界中で注目の成分のお話をしたいと思います。再生医療の分野にも精通する有効成分とは…
その有効成分とは、GF(グロースファクター)です。体の中で作られるタンパク質の一種で、貴女の身体の中のも存在し、特定の細胞増殖を促す仕事をしてくれているのです。GFは「細胞増殖因子」または「成長因子」と呼ばれ、18~20才をピークに徐々に減少し始めるようです。その為に肌の再生や周期も乱れ遅くなってきます。小学生や中学生の時に比べ、日焼けしてもなかなか肌の色が戻らず、シワやタルミにおいても弾力を取り戻せなくなってきます。それ以外のも傷付いた肌の回復が遅く、肌の一番大切な働きであるバリア機能さえも弱くなり敏感肌へ移行する方も少なくないでしょう。
そもそもGF(グロースファクター)とは
G(Growth)・・・成長・増殖
F(Factor)・・・因子
表皮に働きかけるGFをEGF(表示名称:ヒトオリゴペプチド-1)
*表皮の細胞の成長促進・ターンオーバー促す働き(血管新生・創傷治癒)
表皮に働きかけるGFをKGF(表示名称:ヒトオリゴペプチド-5)
*表皮の細胞の成長促進・ターンオーバー促す働き(毛包組織へ作用)
真皮に働きかけるGFをFGF(表示名称:ヒトオリゴペプチド-13)
*真皮の線維芽細胞へ働きかけ、膠原繊維・弾力繊維の再生と保持
もともと人間の体に存在するタンパク質ですが、発見されてから数十年の間にバイオ研究や技術の向上・再生医療の分野の発展のおかげもあり、生産効率も上がる中、衰えた肌の再生(アンチエイジング)に役立つ安全な成分として日本でも2005年に化粧品への使用認可がおりました。そして日本は今までGFの調達を輸入に頼ってきましたが、今年(2022年)GFも一部ではありますが、国内で生産が可能となり、ようやく【made in Japan】のGFが誕生したのです。GFも多くの種類が発見され、表皮・真皮・毛根等各細胞や組織へと個々に働きが違う事も解明されてきています。その為化粧品業界では、悩みに応じて使う部位や整えるべき肌へのアプローチ商品が数多く発売されるようになりました。そんな中、成分品質が劣る物を配合した化粧品の販売が問題視されているのも現実です。「GF配合」と記載されていても化粧品選びには十分注意して頂きたいと思います。まだまだ原料価格も高価な成分ですから、あまり安い化粧品だと効果が期待できない配合量なのかもしれません。信頼のおける化粧品メーカーでの購入をお勧めします。化粧品選びについては、多くの方が迷い悩まれていると思いますが、アンチエイジング効果の化粧品をお探しなら、是非一度GF配合の化粧品をお試しいただきたいと思います。ご自分の手のひらでハリが蘇るのを感じて頂けると思います。