バスタイムの肌ストレス |

【美容＆健康コラム】 2025.2.10 Vol,198
MI美容顧問：川戸清弥

立春を迎えたとはいえ、まだまだ寒い日が続いていますね。こんな時期はお風呂でゆっくり冷えた体を温めたいものです。ところで、皆さんは顔に限らず身体の乾燥や痒み、粉吹き等に悩まされていませんか？もう歳だから…とか、冬だからと諦めてしまっていませんか？もしかするとその悩み解消できるかもしれませんよ。今回は入浴中におこる肌へのストレスについてお話ししたいと思います。

今年は早くからスギ花粉の飛散が確認され1月から辛い思いをされている方もいらっしゃる事でしょう。しかし今まで花粉アレルギーで無い方も、花粉の量が多く飛散する事で突然アレルギー症状が現れる事があります。アレルギー反応はいつ何歳で発症するか分からないのです。それを証拠に日本のアレルギー人口は年々増加しておりここ最近では3人に1人が何らかのアレルギーを持っている事がわかっています。アレルギーといってもアレルギーの原因（アレルゲン）は様々です。

そこで皆さんにお尋ねしますが「塩素」にアレルギー反応を感じた事はありますか？「塩素アレルギーなんて聞いたことがない」という方も多いでしょうが、最近はプールに入れない塩素アレルギーの方も徐々に増えているのです。そこで下記項目をチェックしてみましょう。一つでも思い当たる方は塩素アレルギーを疑った方が良いかもしれません。
＊正確なデータを希望される方は専門医に相談しアレルギーテストされる事をお勧めいたします。

◇チェックする際には、プールに入った時または塩素系の漂白剤または洗浄剤を使用した際におこる身体の反応を思い出しながらチェックしましょう。

1-くしゃみが連続して出る
2-鼻水が出る
3‐くしゃみや咳が出る
4-目にかゆみが現れる（涙目になる）
5-皮膚に湿疹が現れる
6-皮膚に痒みを感じる

いかがでしょうか？どれか1つでも思い当たる様なら「塩素」に注意する事が大切です。塩素系漂白剤など取り扱う際には十分に注意事項を確認するようにしましょう。

しかし「塩素」は、私たちの日常生活において、なくてならない水道水の消毒や農薬や医薬品の製造に至るまで、多岐にわたり利用されています。そして皆様の家庭にあるプラスチック製品の製造にも塩素は必要なものです。そこで家庭用漂白剤や俳水管やトイレ専用の洗浄剤など、かなり高い濃度の塩素系洗浄剤を自宅にストックされている方も多い事でしょう。

塩素は身近な物ではありますが使い方を間違えたり素手で触ったりすると、たちまちタンパク質を溶かし直ぐに洗い流しても触れた部分の皮膚はキメを失いツルツルになったりします。そこまで塩素濃度が高くないプールも多くの人が利用することから、水道水に塩素を混ぜ菌の増殖を抑えなくてはならない法律があります。プールに行くと塩素の独特な臭いがしますよね。肌の弱い方やかき傷などがある方がプールに入ると症状を悪化させることもあります。

勿論家庭の蛇口から出てくる水にも規定の濃度（1ℓあたり0.1ｍｇ以上保持する事が水道法で定められています）で塩素は含まれています。塩素濃度は常に浄水所でコントロールされ夏などは菌の繁殖を抑える為に塩素濃度は高くなり、都道府県（市町村）の水質によっても塩素濃度に多少の違いがあるようです。塩素は私達の生活において必要な物でもあり、使い方を間違えると危険な物でもあるのです。

そこでお風呂上りの肌にツッパリ感やカサカサ肌を感じたら要注意ですよ。前にもお話ししたように水道水の塩素濃度は超微量ではありますが、入浴する度にタンパク質で形成されている肌や髪はダメージを受け続けています。毎日利用されるお風呂で肌のバリア機能が低下し水分保持ができなくなっているのかもしれません。弱酸性のソープで優しく洗う事・入浴後すぐに保湿ケアを行う事は勿論ですが、皮脂腺の働きが低下し始める35歳以降の方には特に塩素除去も同時にお勧めしたいと思います。入浴時の浴槽やシャワーの塩素除去はとても簡単に行えます。下記のアドバイスをご参考にして下さい。

【入浴時の塩素除去】

1．浴槽に塩素除去効果のある浴用剤または塩素除去フィルターやカートリッジを使う様にしましょう。除去フィルターやカートリッジは繰り返し使えるので便利です。浴用剤はビタミンC配合の物が安価でお勧めです。

2．シャワーヘッドにも塩素除去のカートリッジを取り付ける様にしましょう。もしも塩素除去カートリッジが取りつけられないタイプの場合は、新しくシャワーヘッドの交換を検討しましょう。塩素除去カートリッジの交換は、シャワーヘッドによって違うのでランニングコストも考えて購入するようにしましょう。