【美容&健康コラム】 2024.11.25 Vol,188
MI美容顧問:川戸清弥
11月12日って何の日かご存じですか?「イイヒフの日」だそうです。そう言っている間に12月ですが、皆様お肌の調子は如何でしょうか?寒暖差が大きいこの時期、お顔に限らず首や手の甲・指先やひざ下などカサカサ肌や粉吹き肌・チリメンジワ等が気になり始めている方も多いのではないでしょうか?そんな肌に対し、いつもより丁寧に塗りたくなるのがクリームですよね。そこで今回の美容コラムでは、「クリーム」についてお話ししたいと思います。
ところで、皆様が普段お使いの化粧品は何アイテムありますか?クレンジングや洗顔料を入れると大抵の方は5品くらいの方が多いのではないでしょうか?年齢や気になる肌トラブルによっても違うでしょうし、最近ではオールインワン化粧品をご愛用の方も多いので3品なんて方もいらっしゃるでしょう。オールインワン一品の方はさておき、皆様のスキンケアアイテムの中に「クリーム」はありますか?クリームは苦手とおっしゃる方もいらっしゃいますし、ミルクを使っているからクリームは使わないとおっしゃる方もあります。またはクリームは夜だけ使っている方もあるでしょう。逆にクリームを塗らないと不安とおっしゃる方もあり、クリームに対する認識は様々です。昨今化粧品アイテムの化粧水・美容液・ミルク・クリームが一つになったオールインワン化粧品を使っている方が増えましたが、オールインワンを使用していればクリームは本当に必要ないの?クリームって年中使う必要はあるの?クリームとミルクの違いは何?そんな素朴な疑問についてお話ししたいと思います。
皮膚は外界からの刺激に対し身体を守るバリア機能が備わっていますが、加齢とともに肌は皮脂の分泌量が減少し、皮脂膜を作れなくなる事でNMF(天然保湿因子)や角質細胞間脂質が保持できなくなり、肌のターンオーバーが乱れ皮膚内部の水分を溜めこむ力も弱くなります。特に湿度の低い季節やエアコンなどの影響で急激に湿度が40%になると肌は乾燥を感じ30%以下になると、若い肌でも潤いが保てなくなり、放っておくと肌トラブルが起こり始めると言われています。そんな時に必要なのがエモリエント効果の高いクリームです。エモリエント効果とは、皮脂膜の様に肌表面に幕を張る事で肌の潤いを閉じ込め肌を柔らかく保つ効果の事です。私はミルク派とおっしゃる方がいらっしゃいますが、一般にミルクとクリームでは、油分の配合比率に違いがあり、勿論クリームの方が油分の比率が多い為エモリエント効果も高いアイテムといえるでしょう。最近では油分のべたつきが苦手な方用に、ノンオイルクリームとして油分の代わりに水溶性ポリマーを使いエモリエント効果を追求した商品もありますが、このことを基本に湿度や肌の乾燥状態によって化粧品を使い分けると良いでしょう。モイスチャー効果(肌に水分を与える働き)とエモリエント効果の違いを理解しておくことが化粧品選びには大切です。
オールインワン化粧品については、ほとんど商品が油分よりも水分の配合比率が高いジェル・ゲルタイプの物が多く、ミルクやクリームよりもエモリエント効果は低いと言えるでしょう。*各メーカーによって配合比率の違いがあります。そこでクリームが必要か、ミルクでいいのか、オールインワンではダメなのか、などすぐに答えが欲しくなりますが、答えは私達の肌コンディションにあるのです。肌が持つ力には個人差がありますし、本来皮膚には保護作用があり自分の肌は自分で守ろうとする働きがあります。視力が低下した人が眼鏡をかけるのと同様に、健康な肌が維持できなくなればすぐにフォローする事が大切です。10代の皮脂分泌量が盛んな肌にはクリームは必要ないでしょうし、オールインワン化粧品をご愛用の方でも湿度が低くなるこの時期だけは、皮脂腺が少ない瞼や目元・口元だけでもクリームを部分使いするのも良いでしょう。そこでクリームを使うべきか?ご自分の肌状態を下記【素肌エモリエントチェック】で確認してみましょう。
【素肌エモリエントチェック】
- 素肌がザラザラ・カサカサする箇所がある
- 素肌がパサパサし洗顔後ツッパリ感を感じる
- 肌表面がゴワゴワしている箇所がある
- 素肌に粉が吹いている箇所がある
- 時間が経つと乾燥し普段のスキンケアでは物足りなく感じる
- 部分的にチリメンジワが目立って来たと感じる
- 普段使用している化粧品でピリピリ・ヒリヒリしみる箇所がある
- ひび割れなど肌荒れ箇所がある
- 肌が薄く摩耗した箇所がある
- 肌表面が硬くなったように感じる
上記①∼⑩の項目が1つでも当てはまった方は、すぐにエモリエント効果の高いクリームを朝晩使用し、大切な角質や皮膚内部の水分が蒸発しない様に守ってあげましょう。特にこの季節は肌が安定しにくいタイミングです。普段お使いのスキンケアアイテムの見直しに【素肌エモリエントチェック】をお役立て下さい。