【美容&健康コラム】 2022.1.25 Vol,52
MI美容顧問:川戸清弥
昨年12月の美容コラムで、シワの分類に関して「表皮性シワ」と「真皮性シワ」の2つがある事をお話ししましたが、今回のコラムでは、「真皮性シワ」についてお話ししたいと思います。
アジア人は白人に比べて深いシワは少なく、現れ始める年齢も遅いといわれていますが、全般的に女性は閉経を迎えエストロゲンの量が減少することで細胞の増殖作用が弱くなり肌が薄くなっていきます。このことで突然に深いシワが出来るわけではありませんが、肌の奥の真皮層では日々老化の原因である糖化や酸化等の影響を受け『ハリ不足』→『タルミ』→『シワ』と進行し続けているのです。
【真皮性シワの発生について】
★膠原繊維(コラーゲン)・弾力繊維(エラスチン)の変性と減少
★真皮層の細胞間基質(ヒアルロン酸)の減少
★弾力繊維(エラスチン)の配列の乱れ
★皮下脂肪組織の萎縮と下垂
★SMAS(スマス)筋膜の劣化
★表情筋の劣化
皮膚の深部で様々な(★印)機能低下により現れた真皮性のシワは、表皮性のシワと違い、短期間でのシワトリートメントだけではなかなか改善が期待できないと言われています。
では、既に出来てしまった深いシワはどうすれば改善できるのでしょうか?まずは改善したいシワが顔のどの部位にあるか確認して下さい。なぜなら部位によって改善方法に違いがあるからです。特に同じ表情を毎日繰り返す事が原因で現れる「表情ジワ」に関しては、真皮層よりも深い所に存在する表情筋の緊張と萎縮で現れます。その為に真皮の機能低下とは関係なく現れます。その証拠に20代でも表情ジワのある人が居ますよね。特に眉間の縦ジワや額の横ジワ、人によっては鼻筋などの横シワ等、紙を折るとその後広げても折り目が残っているように、繰り返し同じ表情をすることで跡になりシワケアだけではなかなか効果が得られないのです。深く刻まれた表情ジワは根気よく表情筋の緊張をほぐすマッサージを続けながら、同時にシワが寄る表情をする習慣を控える必要があるのです。
では「真皮性シワ」の改善方法についてお話したいと思いますが…肌の奥深くに届くシワトリートメントが必要である事と、スキンケア以外にも必要なケアがありますので今回の美容コラムでは、シワ予防と改善の基本として皆さんに年中意識していただきたい注意事項からお伝えしておきたいと思います。
【真皮性シワケアの基本の5ヶ条】
- 紫外線を避けよう(紫外線カット剤や帽子・日傘等を活用する)
- 表情筋を痛めるようなマッサージは止める(強めの摩擦は避ける)
- カロリー制限する(糖質を控えタンパク質を摂る様に意識する)
- 喫煙は止める(喫煙により活性酸素が増える事で多くのビタミンCを失いコラーゲン生成を妨げます)
- 肌の水分量を維持する(表皮性シワの加速により真皮性シワの引き金にもなります)
まずは上記5項を確認し季節関係なく実践していきましょう。老化の進行を遅らせるポイントでもありますので是非皆さん意識して下さい。シワ・タルミ改善の具体的なスキンケア方法につきましては、2月の美容コラムで簡単に出来るシワのトリートメント方法をお伝えしますのでお楽しみに。